セキュリテ「天竜杉 明善ファンド」の破綻とプラットフォームとしての課題
ども、こんにちは。
すっかりご無沙汰してしまいました。
5月に入ってから仕事が忙しく、平日は残業続きの一方、休日は山やジムでボルダリングと、全然ブログに割ける時間がありませんでした。
ハイシーズンは短いんです!
ごめんなさい。。。
久々の更新で申し訳ありませんが、暗い話題です。
残念!事業破綻で大幅マイナスリターン
先日、セキュリテで投資した「天竜杉 明善ファンド」の分配明細が発行され、同時に投資家向けブログに「営業者より皆様へのご挨拶」という記事が公開されました。
出資者以外には公開されていませんので、引用は控えますが、要するに
事業が継続できません
という話でした。
事業が行われていないためこれ以上分配はないでしょうから、リターンは-94%となります。痛いです。
破綻に至った経緯はざっくりと
「大口顧客から大規模な設備投資を要求されてそれを呑んで借金して設備投資したけど受注はむしろ減って赤字続きでした」
ということのようです。
ああ、下請け。。。
という印象ですね。
出資を受けなければ、無理な設備投資に手を出さなかったかもしれません。
募集時の事業計画を見ると確かに、生産量を増やしてコストを下げるために設備投資することや、少数の顧客に依存していることが書かれています。
https://www.musicsecurities.com/investmy/community_details.php?st=i&fid=459
なぜこの事業者(株式会社ウッディライフ明善)に投資したのか当時の自分に問い詰めたいところです。多分、国内の林業を応援したかったんでしょうけど…
課題アリ!プラットフォームとしてセキュリテに期待したいこと
こちらの事業者ですが、セキュリテニュース(一般公開)に3本ほどファンド販促のための記事を投稿しただけで、投資家向けブログ(出資者のみ閲覧可)には破綻のお知らせが初めての投稿でした。
先日の記事でも触れましたが、不振な事業者は発信も弱い気がします。
投資による損失は投資家の責任ですが、どうもファンドを選ぶ上での判断材料不足を感じます。
例えば、READYFOR?やきびだんごのような購入型クラウドファンディングのプラットフォームでは、兎にも角にも活動報告を発信して投資家にアピールできるかがプロジェクトの成立の決め手となっています。
「多くの投資家が良いと認めるプロジェクトは良いプロジェクト」という立場での淘汰が起こり、成立したプロジェクトがうまくいく可能性が上がるのではないかと思います。
投資のプロでない我々大衆(Crowd)も、気になるプロジェクトの発信を「フォロー」することで、プロジェクトの実現性や、事業者の思いといった情報を何度かに渡り受け取ることで、「このプロジェクトに出資して満足できるか」を時間をかけて判断することができます。
一方、セキュリテは事業者の発信がセキュリテニュースの一部とされており、セキュリテの作成する販促記事と混在しています。そして事業者による発信はずいぶん少ない印象です。結局、投資家特典の魅力や、セキュリテの発行するメールマガジンなどによる販促情報で選ぶことになってしまっています。
加えて、「資金の集まらないファンドは成立せず淘汰される」ということが実質起きていないようです。私の出資したファンドの中にも、「ファンド成立のための募集最低額を解除しました」というものがありました。募集期間が非常に長いことも、淘汰が起こらない要因かもしれません。
投資家向けブログにしても、更新していない事業者が目立ちます。セキュリテから情報発信するよう意見されないのでしょうか。そもそもセキュリテが各事業者に目を配ることができていないような印象です。
投資に損はつきものですし、クラウドファンディングの場合は応援の気持ちも込めて出資するわけで、例え損失となっても満足が得られる投資がしたいものです。
今回のように「投資家にとっても出資を受けた事業者にとっても不幸(しかしセキュリテは手数料を受け取れる)」というような事態は最悪です。
クラウドファンディングの強みを活かして、良質なファンドが残るような仕組みや、事業者が利益を挙げられるような支援を、セキュリテには期待したいところです。
こういうネガティブな記事は、公開するのが気が重いです。
ではでは。