投資家になりたかったサラリーマンの資産運用日記

投資家になりたかった製造業勤務のサラリーマンが、投資や生活の色々なことを気ままに書きつづります

TOBで何が起こる?雪国まいたけの行方

ども、こんばんは。

風邪を引いてしまいました。喉と消化器系と、身体の節々が痛みます。

季節の変わり目には弱いのです。健康には気をつけましょう。

 

さて、先日こちらの記事雪国まいたけについて取り上げましたが、どうも昨日より「TOB?株式非公開化?米国ファンド?」と世間を騒がせております。

一体、何が起きているのか?ちょっと調べてみました。

何が起きている?狙いは創業家との縁切り

雪国まいたけに一体何が起きているかについては、こちらの記事が詳しいですね。


雪国まいたけ、脱・創業家へ切り札 経営陣と銀行団 :日本経済新聞

 

「経営のガバナンスがガタガタで、このままでは上場廃止になる恐れがある。ファンドの資本の力で助けてほしい」。昨年12月、ある証券会社を通じ、雪国まいたけの現経営陣と取引銀行団から、ベインにTOBの要請が舞い込んだ。

雪国まいたけの創業者は、2013年に不正経理が発覚して、社長を辞任しました。

しかし、株式の過半数を所有していることから、後任の社長を解任するなど経営への干渉を続けていました。

これを問題視する取引銀行や東証、現経営陣が、ベインキャピタルという投資ファンドに依頼して、TOB(株式公開買い付け)により子会社化してもらう。

これにより、経営関与を狙う創業者と縁を切ることが目的のようです。

 

このTOBの成否を決めるのは、過半数にあたる創業家の株式ですが、担保に入っているために銀行に所有権が移るようです。

雪国まいたけも主要株主の異動を、プレスリリースにて発表しています。

http://www.maitake.co.jp/company/pdf/20150223_03.pdf

 

TOBとはなんぞや?面倒であることは間違いない

TOBというのは、買付価格等を開示したうえで、市場外で大量の株式を買い付けることで、一定量以上の証券取引を行う場合、公開買付けが義務づけられているそうです。

今回、TOBを実施するベインキャピタルも、プレスリリースで買い付けを宣言しています。

http://www.baincapital.co.jp/wp/wp-content/uploads/150224_Bain-press-release_1.0.pdf

 

雪国まいたけは株価が200円前後で推移していましたから、これを245円で買い付けるというのは、現株主にとって有利な条件です。

このため、23日にTOBの予定が発表されたのち、株価は急上昇。買付予定価格の245円を超えてストップ高となりました。

 

ちなみに私も株式を保有していましたが、TOB後に株式非公開化とあったので、面倒そうなので23日中に売ってしまいました。

 

24日には、株価が大きく下落しました。ベインキャピタルが245円で買うと言っているのだから、市場での株価も245円に収束していくのでしょう。

23日に245円を超えてオーバーシュートしたのは、23日時点ではTOB成立がまだ確定していなかったからでしょうか?

もし現株主がTOB不成立を狙うとしたら、株価を予定買付価格より釣り上げるでしょうから、それを見込んだ層がいたのかもしれません。白熱すれば大幅に株価上昇する可能性もあるのでしょう。もちろん、単なる投機筋による煽りだったかもしれませんが。

 

なお、株式が非公開化されてしまうと、売買は非常に難しくなります。

ですので、期日までに市場で売るなりTOBに応募するなりすることになりますが、TOBへの応募は書類手続き等があって面倒そうです。

ヘルプ・お問合せ/マネックス証券

私の場合、早めに市場で売ることができたのは幸いでした。

 

ベインキャピタルとは?そしてどうなる雪国まいたけ

私見ですが、今回のTOBにより創業家との縁が切れるのは、おおむねプラスになるんじゃないかなあと思っています。

もともと、現経営陣の要請で行われたことですし、まいたけはおいしいですし、近所のイトーヨーカドーを見る限りでは、ちゃんと売れているようですし、無理なことをしない限り事業を継続できるでしょう。

 

親会社となるベインキャピタルですが、国内でも「すかいらーく」や「ドミノ・ピザ」の経営再建を担った実績があるそうです。

BainCapital - ベインキャピタル・アジア・LLC

「プライベートエクイティ」という非上場企業向けの投資を行うファンドで、WebページにあるFAQによれば

ベインキャピタルはプライベートエクイティの中でも中長期での経営改革・支援を通じて投資リターンを実現する点で他社とは決定的に異なるユニークなモデルを確立しています。

とのことです。

 

彼らの狙いはおそらく、事業が軌道に乗ったら雪国まいたけを再上場させ、保有する株価が値上がりし、キャピタル・ゲインを得ることでしょう。

ですので、当然ながら利益を上げるために経営関与をすることになります。

資本主義社会ではある意味、健全な話で、それこそ、自己顕示欲や支配欲のために干渉してくる株主と比べれば、よほど生産者にとっても消費者にとってもプラスでしょう。

あとはもう、経営陣と従業員次第ですよね。

 

私は雪国まいたけのまいたけはおいしいと思うので、今後とも買い続けますし、生産者が報われることを願っています。

 

ではでは。

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